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「戦いきることができた」元代表の久光・石井優希ら6選手が有終のユニホーム 引退試合でファンに別れ

 バレーボールVリーグ女子1部(V1)の久光スプリングスは14日、佐賀県鳥栖市に完成した新練習拠点の「サロンパスアリーナ」で引退セレモニーマッチ(紅白戦)を行った。女子日本代表アタッカーとして2016年リオデジャネイロ、21年東京両五輪に出場し、22~23年シーズン限りで現役を引退した石井優希(32)、同じくアタッカーの今村優香(29)、オポジットの白澤明香里(25)、セッターの井上美咲(28)、ともにリベロの戸江真奈(28)と池谷優佳(25)の計6選手が最後のユニホーム姿を披露した。

【動画】石井優希ラストスピーチ

 25点の1セットマッチで行われた引退試合。「泣く予定ではなかった」という石井の涙腺は試合前から緩みっぱなしだった。それでもいったんコートに立つと、レフトからクロス、ストレート、フェイントと自在に打ち分けただけでなく、レシーブやつなぎも含めて攻守で約1000人のファンを喜ばせた。「大きなけがをせずに、今日の1セットまで戦いきることができたことだけは誇り」。久光での13年間、そして24年間の競技人生、最後の瞬間まで石井らしく「オールラウンダー」であり続けた。

 試合は石井、戸江、井上らのチームが今村、池谷、白澤らのチームに対して25―22の接戦の末に勝利。「私がボロボロ泣いてしまって(笑)、それがチームにも伝わってしまって、どうなるかと思いましたが、お互いにいい試合ができたと思います」と石井は安堵(あんど)の笑みを浮かべた。今村と白澤もスパイクを決め、戸江と池谷は好レシーブでボールをつなぎ、井上も多彩なトスワークで会場を沸かせた。

 「(現役時代は)苦しいことの方が多く、メンタルも弱い私でしたが、ファンの皆さんの声が支えになっていて、試合後の出待ちの時間が…本当に大好きな時間でした」。涙を流しながら懸命につないだ背番号「6」の声は同じ時間を過ごし、共に戦い抜いたファンへ贈る感謝のラストメッセージでもあった。(西口憲一)

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西口 憲一

西口 憲一

編集委員

立命館大学でアメリカンフットボールに打ち込み、「人の心を動かし、心に残るような記事を書きたい」とスポーツ記者を志しました。 1993年西日本新聞社入社。 運動部からスタートし、以来、福岡→大分→福岡→東京→福岡→東京→福岡。 主にプロ野球(ダイエー、ソフトバンク、西武)やソフトボールを取材。1999年ダイエー初優勝、2008年北京と2021年東京の両五輪でのソフトボール金メダル獲得に心が震えました。 現在はバレーボールVリーグ女子の久光スプリングスの記事も書いています。福岡市出身。

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